米国市場の展望：サーム氏はサーム・ルールはもはや有効ではないと指摘、SMCIが決算受け14％近く急落　ダウ平均は232ドル高でスタート

Moomooユーザーの皆様、こんばんは！今晩のＮＹ株の読み筋です。

市場概況
米国市場スタート、優良株で構成するダウ工業株30種平均は232.43ドル高の39230.09ドル、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数が255.46ポイント高の16622.31で始まった。米国大型株である500社の銘柄で構成するS＆P500種平均は53.10ポイント高の5293.13。

回復の兆し
●世界の株式市場は、週明けの混乱が落ち着きを取り戻し、月曜日の暴落から回復を続けている。
●ストックス・ヨーロッパ600指数は1.4％上昇し、S&P500とナスダック100の先物は、原指数が火曜日に1％以上反発した後、上昇した。
●また、国債やその他の各国債券は下落した。

懸念は依然消えず
●今日の展開にもかかわらず、日本は世界の多くの投資家にとって大きな懸念材料となっている。
●先週の日銀の動きにより、トレーダーは日本の通貨安が続き、金利が急上昇しないというマクロ的な見方に基づく戦略を断念せざるを得なくなった。
●円の急騰はまた、今年最も利益を上げた市場戦略のひとつである、日本の通貨を借りて世界の他の資産に投資するキャリートレードを頓挫させた。
●関連記事：内田日銀副総裁 市場が不安定な時は金利引き上げはしない

サーム・ルールはもはや有効ではない＝Claudia Sahm
●8月6日、New Century Advisorsのチーフエコノミストであり、サム・ルールの著者でもあるClaudia Sahmがトークショーに出演し、サム・ルールとそれが雇用市場に与える影響について語った。
●Claudia Sahm氏は、今日の米国雇用市場の変化を考えると、このルールが有効でないことは、米国経済が後退していることを証明するものではないと主張した。
●同氏は、現在の失業率の上昇は、もはや市場における労働者の需要の減退によるものではなく、労働供給の増加によるものだと主張した。 例えば、伝染病流行後に米国への移民が急増したことが雇用市場の回復に寄与し、失業率が上昇したのであり、もはや不況の指標として参考にすることはできない。
●関連記事：サーム・ルール景気後退シグナル点灯！注目すべき投資戦略は？

米国経済にハードランディングや大幅利下げの兆しはない＝Nouriel Roubini氏
●エコノミストのNouriel Roubini氏は、米国経済がハードランディングに向かい、連邦準備制度理事会（FRB）が金利を大幅に引き下げるという見方について、市場は過度に悲観的だと考えている。
●景気が減速していることを示す重要な証拠がいくつかあるが、データがすぐにハードランディングを示唆しているとは思わない。 実際、経済には堅調な要素もある。
●同氏の発言は、連邦準備制度理事会（FRB）が年内に約100ベーシスポイントの利下げに踏み切ると市場が予想する最中に発表された。
●市場は景気後退に神経質になっているが、同氏は過去にも同様の判断は間違っていたと指摘した。 「株式市場は過去3回の経済不況のうち10回を予測してきたと思う。 市場はしばしば経済状況やFRBの行動を見誤ってきた」 と彼は述べた。

20年債の問題
●米国財務省が4年前に20年債を毎月の入札で再導入して以来、20年債の販売によって政府が支払うはずだった利払いに加えて、年間約20億ドルの利払いが上乗せされている。
●債券市場の専門家はこの満期をどうするか迷っているが、2020年に20年債を復活させた張本人であるSteven Mnuchinは、そろそろ20年債を廃止すべきだと述べている。

スーパー・マイクロが決算受け時間外で１３％の大幅安＝米国株個別
●ストレージシステムの $スーパー・マイクロ・コンピューター (SMCI.US)$ が決算を受け時間外で大幅安。１株利益が予想を大きく下回ったほか、粗利益率も予想を下回り、収益性への不透明感を高めている模様。
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