米国市場の展望: 米11月小売売上高は+0.7％予想を上回り テスラが続伸、500ドルの大台に迫る　

Moomooユーザーの皆様、こんばんは！今晩のＮＹ株の読み筋です。

市場概況
米国市場スタート、優良株で構成するダウ工業株30種平均は61.01ドル安の43656.47ドル、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数が78.27ポイント安の20095.62で始まった。米国大型株である500社の銘柄で構成するS＆P500種平均は21.53ポイント安の6052.55。

米11月小売売上高は前月比0.7％増予想を上回り
米国11月小売売上高は前月比0.7％増、予想を上回った。自動車を除く数値が前月比0.2％増、予想の0.4％を下回った。自動車の購入が急増した結果、11月の小売売上高は持続的に成長し、消費者支出が引き続き強いことを示した。経済指標発表直後にドル円はやや弱含みで、本日の安値を153.66円レベルの安値を更新した。市場は明日のＦＯＭＣの結果発表を待っている。

トランプ政策と財政悪化で10年物米国債利回り6％に達する可能性－ティー・ロウ
ブルバーグの報道による、ティー・ロウ・プライスの債券部門責任者（ＣＩＯ）のアリフ・フセイン氏は、10年物米国債利回りについて、まず2025年１－３月（第１四半期）に５％に達し、その後さらに上昇する可能性があると考えている。同氏は、トランプ政権の減税により米国の財政がさらに悪化し、関税や移民政策などが物価を押し上げる可能性があり、利回り上昇を確信している。アリフ・フセイン氏は「10年物米国債の利回りが６％になる可能性がないと考える理由はない。ただ、その可能性を考え始めるのは５％を越えたところからだ」とリポートで述べた。

テスラが続伸　ウォール街が目標株価を引き上げ
ウォール街のアナリストたちも相次いでテスラの目標株価を引き上げた。ドイツ銀行、バンク・オブ・アメリカ、モルガン・スタンレーのアナリストは、テスラの目標株価を上方修正した。最近では、ウェッドブッシュ・セキュリティーズのアナリストであるダン・アイヴス氏がテスラの目標株価を400ドルから29％引き上げ、515ドルに設定した。同氏は、トランプ政権になれば、人工知能（AI）と完全自動運転を巡るテスラとイーロン・マスクCEOの見通しが「一変する」との見方を示した。

グーグル系自動運転タクシー「Waymo」、2025年に東京で日本交通・GOと協業
ITmedia NEWSによると、グーグルの親会社である米Alphabet傘下の「Waymo」は12月17日、同社の自動運転技術を東京に導入するため、タクシーアプリ「GO」、および日本交通と業務提携を結んだと発表した。2025年初旬に港区、新宿区、渋谷区、千代田区、中央区、品川区、江東区などで自動運転技術を導入するためのテストを実施する予定だ。

エヌビディア「1強」終焉へ？ブロードコムが続伸　カスタムAI半導体需要は大幅拡大見通し
ブロードコムは12月12日の決算でカスタムAI半導体について強気な見通しを示し、2日間で株価が38.4％急騰した。それに対し、エヌビディアは3日続落した。ブロードコムはAI半導体市場において断トツ1位のエヌビディアには遠く及ばずシェア2位だが、カスタムAI半導体ではシェア1位となっている。

ここ2日間の機関投資家の売買動向を確認してみると、エヌビディア株のポジションを少し減らしたファンドが多かったのに対し、ブロードコムについてはポジションを増やしたファンドのほうが多かった（Bloomberg端末より）。王者のエヌビディアについては過去2年間で業績拡大と株高が続いたため、多くの機関投資家はエヌビディア株をある程度保有しているのに対し、比較的”新星”のブロードコムについては保有比率がそれほど高くなかった可能性があるためと考えられる。投資家の売買動向を予想することは難しいが、今後は需給も両社の株価に影響を与える可能性がありそうだ。
関連記事:エヌビディア「1強」が終焉？ブロードコム好決算で4割急騰！カスタムAI半導体需要拡大へ

ファイザー、２０２５年度の業績ガイダンスを発表
ファイザーは17日に25年の業績予想を発表し、好感されている。25年の業績予想について、売上高は610億ドル-640億ドルで、一株当たり利益2.80ドル-3.00ドルと予想の２．８９ドルを上回っている。同社が経営が不適切であると主張するアクティビスト（物言う株主）の意見を退ける方向に一歩を踏み出したと考えられている。

ウォルマート、美団と協力 中国Eコマース事業強化
米小売り大手ウォルマートの中国部門は17日にメッセージアプリ「微信（ウィーチャット）」を通じて美団と提携することを発表した。美団との戦略的パートナーシップを結び、美団のアプリを通してウォルマートの商品が購入可能になるという。この提携により、中国のEコマース市場での展開が加速されると説明されている。