米半導体株が絶好調！来年は2桁の成長へ　上昇率上位１０銘柄は？

来年の利下げ観測が高まり、米長期金利が低下したことを受けて、米半導体関連株で構成する $PHLX Semiconductor Index (.SOX.US)$は連日で年初来高値を更新した。さらに、米FRBが新たな金利・経済見通しで引き締め政策の終了と来年の利下げを示し、NYダウは13日、1年11カ月ぶりに史上最高値を更新、フィラデルフィア半導体株指数も1.5％ほど上昇、約2年ぶりの高値をつけた。半導体株高が勢いを増しており、 $エヌビディア (NVDA.US)$と $アドバンスト・マイクロ・デバイシズ (AMD.US)$がそれぞれ年初来約226%、112%急伸し、高いパフォーマンスを見せている。

半導体セクターは2022年に急落したものの、2023年には回復している。5Gやクラウドコンピューティング、人工知能などの新技術が半導体需要の急増につながり、米中貿易摩擦が需給の不均衡をもたらしたことで、半導体の価格と利益率が上昇したと同時に、半導体企業のバリエーションも高まった。アナリストらは、半導体業界が2022年の不況から回復を続け、すべての分野で成長を遂げると見込んでおり、2024年もプラスの成長を遂げると予測。

世界半導体市場統計(WSTS)は、最近、今年および来年の世界半導体売上高予測を上方修正した。2023年の世界半導体売上高が約5201.26億ドルと、前回予測値の5150.95億ドルを上回った。2024年は5883.64億ドルと、当初予想の5759.97億ドルも上回った。

一方、SI（Semiconductor Intelligence）は、2023年第4四半期は前期比3%増、前年比6%増と予想している。これにより、2024年には各四半期で前年比2桁成長を実現する舞台が整うことになるだろう。

SIはまた、2024年に最も収益が伸びるのは、メモリ企業（サムスン、SKハイニックス、マイクロン）、PCおよびコンピューティングに特化した企業（エヌビディア、インテル、AMD）、スマートフォンに特化した企業（クアルコム、メディアテック）と予想している。

・世界的な半導体不足の解消により、自動車、家電、ゲームなどの業界で半導体の需給が拡大する。

・5G、クラウドコンピューティング、人工知能などの新技術は、より高度で性能の高いチップへの需要を生み出し続けている。

・米中貿易摩擦の緩和は、一部の半導体企業のサプライチェーンと市場アクセスを改善する。

・米国政府による国内チップ生産への補助金や優遇措置の継続。

・統合、M&A、パートナーシップ、新製品発表などの活動が一部の半導体企業の競争力と収益性を高める。