米国株、最高値更新継続か？株式市場と経済が堅調な中、投資家はどう動くべき？

去年12月中旬以降、ウォール街の大手銀は相次いで2024年末のS&P500種指数目標を引き上げ、最高5400ポイントに達すると予想している。2023年はAI熱狂と米利下げ観測を背景に、大型ハイテク株がけん引する格好でS&P 500は24％の上昇を遂げた。そして、先週、年内の利下げ観測が企業利益の見通しを上向かせ、再びハイテク株がけん引する形で、S&P 500種指数は2年ぶりに最高値を更新した。データによれば、S&P500種指数が2022年10月に底打ちして以来、情報技術(IT)、通信サービス、一般消費財といったセクターがS&P500種指数の上昇を牽引してきた。 米ハイテク7社もこれらのセクターに集中している。

LPL Financialのチーフ株式ストラテジスト、Jeffrey Buchbinder氏は、これらの銘柄が過去1年間、株式市場全体をアウトパフォームした主な理由は、極めて高い収益成長率にあると述べた。ベンチマーク指数が長期的な収益見通しとのつながりがより強くなることを意味する。したがって、決算シーズンに企業がより優れた業績サプライズを出せるかどうかは、株式市場の持続的な上昇を支える上で非常に重要だという。

市場のコンセンサスでは、今年の利益の成長率は11％～12％とされており、2023年の1％前後の比較的横ばいの利益成長率から大きく跳ね上がることになる。一部の市場アナリストらは、今年の決算は期待に沿うものにはならないと警告している。多くのエコノミストが景気後退のリスクは依然として高いと見ているためだ。

さらに、投資家たちは、経済成長の鈍化と同時に利益の大幅な伸びを見込んでいる。米経済成長率は、昨年は予想以上に持ちこたえていたものの、2024年にはトレンドを下回ると予想されている。「米FRBが急速に利下げを行わない限り、業績予想は高すぎる」と、ノースウェスタン・ミューチュアル・ウェルス・マネジメントのチーフ株式ポートフォリオ・マネジャー、Matt Stucky氏は言う。

DWSGroupのアメリカ地域担当チーフ・インベストメント・オフィサーであるDavid Bianco氏は、2024年の収益は期待できると考えている。同氏は8.5％の増益を見込んでいるが、昨年同様、大型ハイテク株が増益を大きくけん引することになると述べた。同氏は、ほとんどのセクターの利益が横ばいか1桁台半ばになると予想している。同氏は、ほとんどのセクターの利益が横ばいか1桁台半ばになると予想している。

「米ハイテク7社は、基本的に独力で現在の市場全体の利益成長を牽引している」とBuchbinder氏。具体的に、第4四半期では、S&P 500の他の493銘柄が7%の減益と予想されているのに対し、米ハイテク7社で46%の増益が見込まれている。Buchbinder氏によれば、米ハイテク7社けん引の流れはAIテクノロジー革命が加速する中、この傾向は2024年第3四半期まで続くと予想される。

では、株式と経済が堅調に推移する中、投資家が今年、どのような投資戦略をとるべきか？ウォール街大手銀の見方は以下の通り。