波乱相場で買い好機？市場資金逆転！ビットコイン、米超大型株「M7」を凌駕

世界の株式市場は、決算シーズンの始まりにおいて、大きな下押し圧力にさらされている。一方、ドナルド・トランプ氏の選挙活動と暗号通貨（仮想通貨）への支持がビットコインを大きく押し上げた。24日の米国株式市場では、ビットコインはほぼ横ばい、65,900ドルで推移したが、ナスダックとS&P500種株価指数が、2022年12月以来の大幅な下落を記録した。

これにより、ビットコインと世界の株式市場の動きに乖離が生じている。過去1か月間、ビットコインは約11％上昇したのに対し、世界の株式市場の上昇率は2％未満にとどまった。Arbelos Marketsの取引部門責任者、Sean McNulty氏は、「ビットコインは今やトランプ勝利の象徴となりつつある。一方、株式にとって、トランプトレードはそれほど明確な勝者と敗者がない」という。ブルームバーグによると、ビットコインとMSCI世界株指数の30日間相関係数がマイナス0.20まで低下。これは非常に稀な状況で、この指標は2020年以来、通常は正の値を示している。この指標がプラス1の場合、資産が同方向に動き、マイナス1の場合は逆方向に動くことを示す。

トランプ氏は選挙戦の初期段階で、暗号資産市場への支持を表明し、「残りのビットコインをすべて米国製にしよう」とのスローガンを掲げ、暗号資産愛好者から支持を得ている。

報道によれば、米国前大統領トランプ氏は、ビットコイン2024カンファレンスに出席し、講演を行う予定。Bitcoin Magazineが主催するこの大会は7月25日から27日までの3日間開催され、メディアは今年最大のビットコインイベントと評している。市場はトランプ氏の出席とスピーチを注目している。米2大政党がビットコインに対してより友好的な態度をしている中、ビットコインの「世界的な金融準備資産論」も話題となっている。市場では、トランプ氏が大会での講演で暗号資産投資家にサプライズをもたらすとの期待が広がっている。

トランプ氏に加え、アーク・インベストメントのキャシー・ウッド氏、 $マイクロストラテジー A(MSTR.US)$のマイケル・ザイラーCEOもビットコイン大会で講演する予定だ。

Cointelegraphのによると、2024年のブラックロック・ビットコインETF $iShares Bitcoin Trust(IBIT.US)$への資金流入が米超大型株「マグニフィセント7」の株式への資金流入を上回り、ビットコイン価格を9月までに88,000ドルに押し上げる可能性があるという。

IBITは年初来で約190億ドル相当のビットコインの保有を積み上げており、BlocklandSmartAssetFundの創設者であるJeroen Blockalnd氏は、「資金流入の観点からすると、ビットコインは今年、世界で2番目に大きな資産クラスとなっている」と述べた。「これは非常に驚くべきことであり、ビットコインの規模は株式の90分の1に過ぎない」と付け加えた。市場価値に比べてビットコインの価値はまだ小さいが、需要は非常に強いと指摘。

同氏はさらに、「フィデリティのビットコイン現物ETF $Fidelity Wise Origin Bitcoin Fund(FBTC.US)$は第11位にランクインしており、流入資金は100億ドルに達している」とも述べている。

しかし25日、ビットコインは急落した。Crypto Basisは、過去48時間でビットコインが4%以上下落したのは、かつて最大の暗号資産取引所であったMt.Goxの返済による売り圧力がイーサリアム現物ETFの導入による強気の勢いを相殺したためであると指摘。これからどうなるか。

この混乱の中、24日、ビットコインのハッシュリボン指標が買いシグナルを点灯した。最も有望なビットコイン買い指標であるビットコインハッシュバンドが、著名なアナリストであるチャールズ・エドワーズ氏によって作成され、その信頼性から市場の上昇を予測するツールとして広く評価されている。

歴史的に見ても、この指標は8回のうち7回は大幅な価格上昇を引き起こしており、投資家にとって信頼できるツールとなっている。ハッシュリボンはビットコインマイニングネットワークの健全性を測定し、しばしば大幅な強気の前兆となる。

清算が急増する中、この下落はハッシュリボン指標が示唆するように、買いチャンスを示す兆候となるのだろうか。

過去のデータを見ると、ビットコインの強気相場はまだ始まったばかりのようだ。ビットコインは4年サイクルで推移する傾向があり、上昇トレンドと下降トレンドに分けられる。 通常の4年サイクルは、基本的に3年間の上昇トレンドの後、1年間の下降トレンド（弱気相場）で構成されている。これまでのところ、ビットコインはこのようなサイクルを驚異的な精度で4回繰り返しており、市場の注目を集めている。

トランプトレード以外にも、もしFRBが9月またはその後の会合で利下げを発表すれば、暗号資産市场にとって好材料となるだろう。歴史的なデータによると、FRBの利下げは通常、ビットコインなどの暗号資産を押し上げる傾向がある。利下げはリスク資産市场のセンチメントを押し上げるため、暗号資産がファンドに好まれ、緩やかな金融環境が暗号資産プロジェクトの資金調達や開発に有利な条件を作り出すからだ。さらに、暗号資産は米ドルと負の相関関係を示す傾向があるため、利下げは米ドル安につながる可能性もあり、これも暗号資産を押し上げるだろう。

4月20日のビットコイン半減を迎えた後、ビットコインは「急激な調整」モードに入った。しかし、過去3回のビットコイン半減期終了後の1年間の動向を見ると、ビットコインは半減期後に約4ヶ月の不安定な期間を経てから大幅な上昇を遂げる傾向がある。この傾向が続けば、ビットコインは夏場の終盤から上昇を始める可能性がある。