【決算まとめ】グーグル、広告好調、クラウド事業が29％成長！

米グーグルの親会社、 $アルファベット A(GOOGL.US)$は24日(日本時間)に2024年第2四半期(4〜6月)決算を発表した。売上高と利益はアナリスト予想を上回った。クラウド事業が特に好調で、AIを活用した第2四半期に売上高が初めて100億ドルを突破し、主力事業であるデジタル広告に対する需要も寄与した。

しかし、YouTubeの広告売上高は、TikTokとの競争が弱まったとはいえ、予想を下回った。AIに賭ける資本支出は131億8,600万ドルと、第1四半期の120億ドルから増加した。

その後、グーグルは決算説明会で、生成AIを活用して検索改善で検索利用率とユーザー満足度を向上させ、AI製品でクラウド事業の成長を支援し、AIへの「過小投資」のリスクは「過剰投資」のリスクよりはるかに大きいと述べた。

23日の米株式市場の時間外取引で、アルファベットは一時3％近く上昇したが、その後2％以上の下げに転じた。同株は今年に入って30％超上昇している。

業績ハイライト一覧
売上高は前年同期比14％増の847億4200万ドル、市場予想の843億6700万ドルを上回った。調整後1株当たり純利益は1.89ドル、市場予想の1.85ドルを上回った。純利益は前年比28.6％増の236億1900万ドル、市場予想の229億ドルを上回った。

決算報告によると、アルファベットの主力事業である広告事業の売上高は11％増の646億1600万ドル、予想の645億3200万ドルを上回った。クラウド事業の売上高は28.8％増の103億4700万ドル、予想の100億9100万ドルより高い。動画投稿サイト、YouTubeの広告売上高は13％増の86億6300万ドルだった。他の事業売上高は93億7600万ドルだった。

AI製品はクラウド事業に助かり
生成AI製品がグーグルのクラウド事業に新たな成長ドライバーを加える。クラウド・コンピューティング市場で、グーグル・クラウドは現在、 $アマゾン ドット コム(AMZN.US)$や $マイクロソフト(MSFT.US)$に続く3位にとどまるが、同社の生成AIにおける優れた能力により、今四半期の決算でグーグル・クラウドの売上高は28.8%増の103億4700万ドル、初めて100億ドルを突破した。投資家はアルファベットの成長を最も押し上げ得る部門としてグーグル・クラウドに注目している。

しかし、人工知能(AI)市場で、グーグルは現在、競合他社と同様、Ｇメールやグーグル・ドキュメント、検索などすべての人気サービスへのＡＩ機能付加を急いできたが、競争に耐え得ることを証明しようとしていて、結果はまちまちだった。

「グーグルのAIへの巨額投資について、投資利益率(ROI)という、より明確な証拠があるのか？」と問う投資家もいる。

「AI Overviews」新機能スタート
アルファベットは、生成AIを活用して新機能「AI Overviews」を５月に米国でスタートさせた。この機能は、検索ページのトップにコンテンツを要約し、検索利用率とユーザー満足度を高め、特に若いユーザーにアピールしている。

AIの設備投資は130億ドル超の大幅増
グーグルは、2024年度の通期営業利益率は2023年度を上回ると予想しているが、第3四半期は減価償却費と経費の増加によりマイナスの影響を受ける可能性があり、一部の原因は、AI投資の増加もあり、次世代携帯電話「ピクセル」の発売もあることだ。