【特報】バフェット氏の相棒、マンガー氏が死去　名言で投資術を学ぶ

米著名投資家ウォーレン・バフェット氏の60年来の親友で、投資会社 $バークシャー・ハサウェイ クラスB(BRK.B.US)$の副会長も務めた富豪のチャーリー・マンガー氏が、28日に死去した。99歳だった。

バークシャーの年次総会など数万人が集まる公の場では、マンガー氏はバフェット氏にマイクと脚光を譲り、「自分は特に付け加えることはない」と述べて観衆の笑いを誘ったことで知られる。

一方でプライベートでは、バフェット氏がマンガー氏に従う場面も多かった。1971年にはマンガー氏がバフェット氏を説得し、チョコレート菓子販売のシーズ・キャンディーズを純資産の3倍に相当する価格で買収。バフェット氏はその後、「法外な価格だった」と振り返っているが、シーズは数十年にわたりバークシャーに約20億ドル（2950億円）の累積的な利益をもたらしている。

バフェット氏は2015年に、「この買収によりわたしは 『シガーバット』投資、つまり 割安価格で平凡な企業を追求することに終止符を打ち、（合理的な）価格で売られている素晴らしいビジネスを追求するようになった」と言及。「チャーリーは何年か前からこの方針を促していたが、わたしは学習が遅かった」とした。

バフェット氏はマンガー氏が潜在的な投資先を徹底して拒否したことなどから、同氏に「忌まわしきノーマン」というあだ名をつけていた。マンガー氏が拒否しなければ、バフェット氏がこれらの投資を行っていた可能性もあるという。

一方でエンジニアリングや最新技術に魅了されたマンガー氏はハイテク嫌いのバフェット氏に対し、バッテリーや電気自動車を手掛ける中国の比亜迪（BYD）やイスラエルの工具メーカーのイスカルで大きな賭けに出るよう強く勧めたことでも知られる。

バフェット氏は2015年に、「公正なビジネスを素晴らしい価格で買うことは忘れ、その代わりに素晴らしいビジネスを公正な価格で買うべきだ」ということをマンガー氏から教わったとした。さらにバークシャーが「チャーリーの設計図に基づいて築かれた」とも述べていた。