米国市場の展望：米中の半導体覇権争い、パッケージングが新たな舞台　ダウ平均は46ドル安でスタート

Moomooユーザーの皆様、こんばんは！今晩のＮＹ株の読み筋です。

市場概況
米国市場スタート、優良株で構成するダウ工業株30種平均は46.20ドル安の35104.84ドル、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数が67.30ポイント安の14217.23で始まった。米国大型株である500社の銘柄で構成するS＆P500種平均は8.61ポイント安の4538.77。

米タームプレミアムが再びマイナスに－トレーダーの間に景気後退懸念
米国債投資家の間では、パウエルFRB議長率いる金融当局が経済のソフトランディング（軟着陸）を達成することができるかどうか、懐疑的な見方が広がりつつある。これがいわゆるタームプレミアムの最近の動きからうかがわれるメッセージだ。タームプレミアムは再びマイナスに転じ、期間が長めの米国債の保有に伴うリスクの見返りに債券の買い手が追加的な利回りを求めていないことが示唆された。

米中の半導体覇権争い、パッケージングが新たな舞台－米規制対象外
バイデン米大統領はハイテク分野での中国の躍進を抑えるため、米国内での半導体生産を強化する一方で、中国による先端半導体へのアクセス制限という両面作戦を展開している。バイデン政権はさらに圧力を強めようと、テクノロジー覇権を争う新たな舞台、つまり、より高性能の半導体を実現させるための過程と見なされつつあるパッケージング工程に焦点をシフトしつつある。

米消費者の6割、30万円の緊急支出が可能　過去最低に
ニューヨーク連銀は20日、消費者の貯蓄と借り入れについての調査結果を公表した。今後1カ月の間、緊急で2000ドル（約30万円）を支出できると答えた割合は64.4%と、調査開始以来で最も低い数値となった。物価高と貯蓄の減少で家計が厳しくなっている様子がうかがえる。

米テスラとインド政府の合意近い、ＥＶ輸出と現地工場建設で－関係者
電気自動車（ＥＶ）メーカーの米 $テスラ (TSLA.US)$は来年からＥＶをインドに輸出し、２年以内に現地工場を建設する方向でインド政府との合意に近づいている。政府の方針を知る関係者が明らかにした。

来年の企業業績、ストラテジストの間でも見解が分かれる
ストラテジストの間でも、来年の企業の業績見通しについて見解が分かれている。ネガティブな見通しでは、景気後退の有無にかかわらず、企業の価格決定力の低下が売上高と利益を圧迫すると主張。半面、ポジティブな見通しでは、景気後退でも企業の売上高は持ちこたえると予想している。一方、米大手銀の指標によると、米企業の業績見通しは９週連続で下方修正されており、それは上方修正を上回っている。

米ドル、対円での上昇は終了の可能性
UOBグローバル・エコノミクス・アンド・マーケッツ・リサーチの市場ストラテジスト、クエック・セル・レアン氏は、テクニカルチャートに基づくと、先週17日に「アウトサイド・リバーサル・ウイーク」を形成したことで、過去数カ月におよんだ米ドルの対円での上昇は終了したもようだとの見方を示した。

円売りにブレーキ、147円台前半　急変動の背後に投機筋
外国為替市場で円売りにブレーキがかかっている。円相場は21日、一時1ドル=147円台前半と9月中旬以来の円高水準をつけた。2024年半ばにも米国が利下げ局面に入るとの見方から、米ドルを手放す動きが広がった。投機的な取引の存在も急変動を招いた。

OpenAI、経営正常化遠く　Microsoftが「漁夫の利」か
生成AI（人工知能）「Chat（チャット）GPT」を開発した米オープンAIの経営をめぐる混乱が続いている。社員が経営刷新を求める署名活動を始め、9割超が賛意を示したことが20日に分かった。生成AIが社会に急速に浸透するなか、同社を支援してきた米 $マイクロソフト (MSFT.US)$の立場が強まるとの見方が出てきた。