米国市場の展望：ダウ平均は18.12ドル高、ナスダック総合株価指数も40.97ポイント高でスタート

市場概況
米国市場スタート、優良株で構成するダウ工業株30種平均は18.12ドル高の33887.39ドル、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数が40.97ポイント高の11759.09で始まった。米国大型株である500社の銘柄で構成するS＆P500種平均は6.16ポイント高の4096.62。

米経済、成長加速で「ノーランディング」も
エコノミストらは年初から、米連邦準備制度理事会（FRB）の積極的な利上げが、好調な米経済のハードランディング（強行着陸）とソフトランディング（軟着陸）のどちらをもたらすのかについて議論を重ねている。インフレを抑え込む手段が「痛みを伴う景気後退（リセッション）」と「経済成長の緩やかな減速」のどちらになるかという話だ。1月の雇用情勢と個人消費が予想外に強く、自動車・住宅需要も減少後に落ち着きを取り戻しつつある兆しが見られたことで、ほんの数週間前まではあり得ないと思われていた第3のシナリオに言及するエコノミストが出てきた。「経済成長の加速」だ。

22年の米株式市場に衝撃与えたインフレデータ：2/14（火 ）発表のデータについて投資家が知っておくべきこと
昨年、米国株式市場を動かしたものの中で、インフレ・データほど重要なものはなかったが、今週はその次の発表が予定されている。注目されているのは1月の消費者物価指数で、火曜日午前8時30分（東部時間）に発表される予定。トレーダーは、このデータが、昨年40年ぶりの高水準で推移したインフレとの戦いで、米連邦準備制度理事会が今年後半の利上げを一時停止するかどうかの重要な判断材料になると期待している。実際、CPIデータの発表日は、過去1年間、株価が最も激しく変動する日の一つであった。

ブラックロック、インフレ早期沈静化に異論－プロテクション手放さず
インフレは世界的に減速しつつあるが、世界有数の資産運用会社の一部は、消費者物価の上昇に備えるプロテクションを今は投げ出す時でないと考えている。米ブラックロックとアライアンス・バーンスタイン・ホールディング、パシフィック・インベストメント・マネジメント（ＰＩＭＣＯ）は、物価上昇ペースについて市場は楽観的過ぎるかもしれないと警戒する。

ＥＣＢ最初の利下げ24年４－６月か、インフレ翌年も目標上回る－調査
ユーロ圏のインフレ率は今後減速しても、2025年時点で欧州中央銀行（ＥＣＢ）の物価目標（２％）より高くなるとの見通しが、ブルームバーグが実施したエコノミスト調査で示された。予測期間に25年を含む最初の調査結果によれば、同年のヘッドラインインフレ率と基調インフレ率はいずれも平均2.1％となる見込み。


配信元：Dow Jones、Bloomberg