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「マグニフィセント7」復活の気配!業績とバリュエーションで魅力増す!最強銘柄は?

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ビットバレー投資家 コラムを発表しました · 4 時間前
「マグニフィセント7」(M7)が復活の気配を漂わせている。
米テック大手7社からなるM7は8月以降、高バリュエーションや米リセッションに対する懸念から調整し、S&P500除くM7指数よりさえない展開が続いた。しかし、決算発表を前に出遅れ挽回の勢いを見せている。今回はM7復活の背景要因と、M7の業績予想およびバリュエーションをチェックする。そこから浮かび上がってきたM7中の”最強”銘柄も確認する。
出遅れのM7が戻り歩調
M7指数とS&P500除くM7指数の年初来推移を確認してみると、S&P500除くM7指数は8月下旬以降、M7指数を上回るパフォーマンスを実現している。S&P500除くM7指数が9月末に年初来高値を更新したなか、M7指数は7月中旬に付けた高値を更新できずにいる。
「マグニフィセント7」復活の気配!業績とバリュエーションで魅力増す!最強銘柄は?
ただ、M7指数は戻り売りの圧力は低下したようで、直近では下落の際も押しが浅くなっている。足元の株価は7月中旬に付けた高値と比ると、6%弱の差に縮まっている。今回の決算シーズンでM7が市場予想に沿った業績を発表すれば、高値更新を試す展開になるかもしれない。
M7復活の背景要因
M7の復活基調は、以下3つが支えになっている考えられる。
1)バリュエーション:調整によるバリュエーションの低下
2)業績見通し:決算を控え、業績期待が高まる
3)資金動向:リセッション懸念の後退と利下げペースの鈍化観測でグロース株へ資金還流か
利下げがほぼ確実視された7月頃、投資マネーは当時バリュエーションがやや高めのM7から、比較的バリュエーションが低く利下げの恩恵が及ぶ公益や不動産、金融などへ流れた。そのおかげで、S&P500除くM7指数は9月末に年初来高値を更新した。しかしながら、足元では利下げペースをめぐり、鈍化観測が強まっている。業績見通しとバリュエーションの兼ね合いからもM7の方がより魅力的であることが示唆されている。
M7、EPS成長率と株価水準でより魅力的
●予想EPS成長率
予想EPS(1株当たり利益)成長率を確認してみると、M7が今四半期に4..1%増であるのに対し、S&P500除くM7は0.8%増にとどまる見込みだ。翌四半期はM7が19.0%増であるに対し、S&P500除くM7は0.2%減になる見込みだ。
「マグニフィセント7」復活の気配!業績とバリュエーションで魅力増す!最強銘柄は?
●バリュエーション
M7は7月中旬以降の株価下落によって予想PER(株価収益率)が低下し、平均を下回ってきたのに対し、S&P500除くM7は上昇が続いたため、予想PERは平均より高いレベルに達している。
相対バリュエーションと予想EPS成長率からすると、M7のほうが魅力度が増していると言えよう。
「マグニフィセント7」復活の気配!業績とバリュエーションで魅力増す!最強銘柄は?
M7はゴールデンクロスを形成
テクニカル指標からも強気シグナルが発している。M7指数は足元で「ゴールデンクロス」(※)を形成し、25日移動平均線が75日移動平均線を上抜いた。前回(2023年11月中旬に)、同様にゴールデンクロスを形成した際はその後、上昇相場に入った。
(※「ゴールデンクロス」は短期移動平均線が中長期移動平均線を下から上へ突き抜けることを指す。)
「マグニフィセント7」復活の気配!業績とバリュエーションで魅力増す!最強銘柄は?
M7中、株価に勢いがある銘柄は?
M7それぞれの年初来推移を確認してみると、直近で株価の勢いが強い銘柄はエヌビディア、メタ、テスラ、アップル、マイクロソフト、アマゾン・ドットコム、アルファベットの順になっている。
「マグニフィセント7」復活の気配!業績とバリュエーションで魅力増す!最強銘柄は?
$エヌビディア (NVDA.US)$
直近で株価の勢いが最も強い銘柄は、エヌビディアとなっている。Blackwellをめぐる需要好調に加え、テクニカル指標からもエヌビディアが上昇トレンドを取り戻していることが示されている。
$メタ・プラットフォームズ (META.US)$
メタはM7のうち、唯一7月中旬の高値を更新している銘柄となっている。前回の決算でAI投資をめぐる成果を示した後、メタに対する評価や期待が高まっている。
$テスラ (TSLA.US)$
テスラはロボタクシーイベント前に期待先行で買い戻されてきたが、7月の高値を目前に失速の気配を示している。
$アップル (AAPL.US)$
アップルは新型iPhoneをめぐる期待と販売に対する懸念が錯綜し、やや持ち合いの展開になっている。
$マイクロソフト (MSFT.US)$ $アマゾン・ドットコム (AMZN.US)$ $アルファベット クラスC (GOOG.US)$
これらの3社はいずれもやや勢いが弱い。AI投資をめぐる収益化への懸念が共通項と言える。アルファベットは米司法当局がグーグルの分割を検討していることも響いている。
M7中、業績とバリュエーションの兼ね合いからして、”最強”の銘柄は?
M7それぞれの今後3四半期の予想売上高とEPS成長率、および予想PERは下記の通りとなっている。
「マグニフィセント7」復活の気配!業績とバリュエーションで魅力増す!最強銘柄は?
「マグニフィセント7」復活の気配!業績とバリュエーションで魅力増す!最強銘柄は?
$エヌビディア (NVDA.US)$
今後3四半期でみた場合、成長率は鈍化する見込みだが、M7のうち圧倒的高い成長率を誇る。現在の予想PERは40倍と、他の銘柄よりやや高いが、過去5年や10年平均よりはかなり低くなっている。高い成長率を踏まえると、割高感はないと言えよう。業績見通しとバリュエーション面からすると、M7のうち”最強”と言えるかもしれない。決算発表日は11月21日(E、※)の予定。それまでは、多額なAI投資を実施しているマイクロソフトやアルファベット、メタの設備投資計画見通しが注目される。
(※決算発表日はレポート作成時のBloombergデータに基づくもの。アルファベット表記は、下記を意味する。E:予想、C:確認済、T:暫定。)
$メタ・プラットフォームズ (META.US)$
2桁の増収増益が見込まれており、堅調な株価を下支えている。現在の予想PERは25倍で、他の銘柄より割安と言えよう。予想PERは過去5年平均よりもやや高いが、過去10平均を下回る。今回の決算で投資家の期待通り、AI投資による業績押上げが示されれば一段高を試す可能性もあるかもしれない。決算発表日は10月30日(C)の予定。
$マイクロソフト (MSFT.US)$
今四半期は一株当たり利益が1ケタ台になる見込みで、短期的に業績圧力があるかもしれない。予想PERは32倍で、過去5年平均水準近辺にあり、業績サプライズがない場合、株価の軟調さは続くかもしれない。他方、安定的に業績拡大を続けたきたことやテクノロジーを先導してきた実績を踏まえると、調整時は中長期の投資魅力を意識させられるかもしれない。決算発表日は10月30日(C)の予定。
$アルファベット クラスA (GOOGL.US)$
直近の株価反応と比べると、業績見直しは底堅い。予想PERは19倍で、M7のうち最も低く、過去5年や10年平均水準を下回っている。米司法当局がグーグルの分割を検討していることが株価の上値を抑えているかもしれない。前例となる20年前のマイクロソフトの分割が失敗に終わったため、分割に対する懸念はそう大きくないとの指摘もあるが、引き続き、ニュースフローに注目する必要があろう。業績サプライズがあった場合は、見直し買いが入る可能性もありそうだ。決算発表は10月29日(T)の予定。
$アップル (AAPL.US)$
業績見直しからすると、かつての成長株の筆頭格としての面影はかなり薄れてきている。ただ、アップルにとって今四半期が業績の底になる可能性があり、今後は少しずつではあるが、四半期ベースで調整後EPSが回復する見込みとなっている。予想PERは31倍で、過去5年や10年平均を上回る。株価が一段高となるためには、業績面でのサプライズや、新型iPhone販売とAIスマートフォンで市場予想を上回る結果を出す必要があるかもしれない。決算発表日は10月31日(T)の予定。
$アマゾン・ドットコム (AMZN.US)$
売上高は2桁増になる見込みだが、調整後EPSは小幅マイナスか、1ケタ台前半にとどまる見込み。予想PERは31倍と、過去5年や10年平均を大幅に下回るが、業績見通しの弱さを反映しているかもしれない。バリュエーションの切り上げには業績サプライズが必須かもしれない。決算発表日は10月25日(E)の予定。
$テスラ (TSLA.US)$
今後2四半期の業績予想はM7のうち、一番弱い。ただ、来年初めの業績回復が予想されており、ロボタクシーへの期待も相まって9月末までの反発につながった。予想PERは87倍でM7のうち、最も高い。自動運転をめぐる進展を背景に、期待値で買われいる側面も否めない。業績が市場予想ほど悪くなく、業績好転が予想より早まる可能性が示された場合は、再び買い戻される可能性があるかもしれない。業績より期待値で買われやすい特性があるため、ボラティリティには注意が必要かもしれない。決算発表日は10月23日(C)の予定。
M7の平均目標株価との乖離率
最後にご参考までに、平均目標株価と直近終値との乖離率も載せておきたい。なお、アナリストたちによる平均目標株価は12ヶ月先となっており、短期より1年先の業績見通しに基づくものとなっている。
「マグニフィセント7」復活の気配!業績とバリュエーションで魅力増す!最強銘柄は?
24年10月11日作成 マーケットアナリスト Julie
出所:Bloommbergよりmoomoo証券作成
免責事項:このコンテンツは、Moomoo Technologies Incが情報交換及び教育目的でのみ提供するものです。 さらに詳しい情報
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