【朝イチ報】｢強すぎ｣米利下げ期待、今週の雇用統計で相場急変も　米市場、８月の大混乱からの劇的回復もコンセンサスの脆弱性示す

市場概況
30日の米株式相場は上昇。ダウ平均は続伸し、最高値を更新した。S&P500種とナスダック総合指数は3日ぶりに反発した。ダウ平均の終値は前日比228.03ドル高の4万1563.08ドル。S&P500は56.44ポイント高の5648.40、ナスダックは197.20ポイント高の1万7713.63で引けた。今日はレイバーデーの祝日で米国市場は休場。２日の東京株式市場は主力株中心に買い優勢の展開となり日経平均株価は続伸する公算が大きい。

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9月相場入りを目前にして、大きな懸念材料が一つ、また一つと解消してくれたのが嬉しい。その一つが半導体のスター企業、米 $エヌビディア (NVDA.US)$の24年5-7月期決算発表だった。引き続き業績は絶好調と見られてはいたが、ピークアウトを懸念する見方もあって、日米市場ともに身動きとれずにいたことはご承知の通りだ。
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8月初旬の金融市場の波乱（夏の嵐）は収束しつつある。しかし、日銀の金融政策（円高圧力）、自民党の総裁選（円安・株高→デフレ脱却路線を否定する首相の登場）、アメリカ大統領選の行方（9月10日にテレビ討論会）などの“火種”は残っている。ここは引き続いて、個別物色の展開だろう。すなわち、値固め（2番底形成）の動きとなる。日銀の植田総裁は今回の株価暴落、円高進行について、「主に、アメリカ景気のリセッション懸念に加え、中東情勢の緊迫化に伴う地政学上のリスクを危惧したもの」と抗弁している。アメリカ発？　いや、これは違う。

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東京株式市場では半導体主力株の上値が重いとはいえ、マーケット心理は改善し全体指数は着実な戻り足をみせている。ただ、足もとで最も熱気を帯びているスポットはプライム市場ではない。個人投資家が離散しつつあったグロース市場の銘柄群が久々に咆哮（ほうこう）している。好業績で成長性に富む有望株を拾うなら今は絶好のチャンスだ。

日経平均、34年ぶりの大幅変動 ブラックマンデーの影響も
●日銀の利上げと米経済の減速懸念が８月初めに激しい変動を引き起こした。
●日経平均は8月5日（「ブラックマンデー」）に一時13％急落し、８月の高値と安値の差は7625ポイントに達した。これは1990年8月以来、最大の月間変動幅である。ただし、今回の変動は迅速に沈静化し、異なる前景を示唆している。
●りそなアセットマネジメントのKoichi Kuroseは、日本経済の回復を背景に、幅広い取引レンジは9月から安定し、年末までに市場が史上高値に近づく可能性があると述べている。

ウォール街の自信、8月の相場に反映
●パンデミック以来の最悪のボラティリティの後、ウォール街は未来を見通す自信を示した。
●政府債、企業債、株式を追跡するETFが4ヶ月連続で上昇し、2007年以来の最長記録を更新。
●S&P500は過去12ヶ月で25%上昇し、利下げサイクルの開始前にこれほど上昇したのは初めて。
●8月にS&P500は2.3%、長期国債ETFは1.8%、投資適格債は1.5%上昇し、クロスアセットの強気派が力を示した。
●市場の回復にもかかわらず、初期の8月の混乱は現在の市場コンセンサスの脆弱性を示している。今年の経済データや企業利益はまだ大きなリスクを示していないが、8月の教訓は市場コンセンサスが突然崩れる可能性を示している。
●トレーダーは小型株から高リスク債まで幅広く買い込んでいる。

ドル円は146円20銭台、海外市場でドル全面高＝東京為替
●朝のドル円は146円20円台での推移、海外市場でドル高が進んだ。米債利回り上昇が支え。
●米経済指標がインフレの落ち着きと消費の底堅さを示し、9月の大幅利下げ観測が後退した。
●米個人消費支出（PCE）は伸びが加速したが、コア価格指数は緩やかな伸びにとどまった。
●ミシガン大学の8月の消費者センチメントは5カ月ぶりに改善。
●米国債利回りの上昇に伴い、ドル高・円安が進行。
●6日の雇用統計が最大の焦点であり、関連指標次第でドル・円は大きく振れる可能性がある。
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今週の決算·経済カレンダー(9/2~9/6)上昇相場の分岐点？米雇用統計でリベンジの時は来るか
今週の日本株は一進一退か。9月2日は米国市場が休場となるが、8月30日に発表された米PCEデフレーターとNVIDIAの決算が相場に波乱を起こさなかった安心感から、週前半は買いが優勢となる可能性がある。週後半は米雇用統計の発表を控え、投資家が様子見姿勢を強めるだろう。前回の雇用統計で市場が大きく動いたこともあり、パウエル議長も「利下げの時期と幅は今後のデータ次第」と言及し市場は雇用市場の最新の方向性を注視している。