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エヌビディアの対抗馬にブロードコムが浮上?好決算で10%急騰のアドビは依然出遅れ鮮明

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ビットバレー投資家 コラムを発表しました · 06/14 04:03
エヌビディアの対抗馬にブロードコムが浮上?好決算で10%急騰のアドビは依然出遅れ鮮明
米株高が続いているインフレ鈍化利下げ期待継続好業績という三拍子が揃っているためだ。特に好業績は、高バリュエーションに対する懸念を払拭している。

足元では注目のAI関連3銘柄、半導体大手の $ブロードコム(AVGO.US)$、ソフトウェア大手の $アドビ(ADBE.US)$ $オラクル(ORCL.US)$そろって好決算を発表。株価はいずれも前日比で10%以上急騰

うちブロードコムは、今年のAI半導体売上高予想を従来の100億ドルから110億ドルに上方修正した。AI半導体の売上高ベースではブロードコムが先頭を走るエヌビディアの対抗馬として浮上した可能性がある。好業績と分割の発表で、株価は高値を試す展開が続きそうだ。アドビは、通期見通しを上方修正し、株価が6月13日の時間外取引で急伸。年初来では23%下落しており、出遅れ感は依然として鮮明と言える。見直し買いは続くと予想される。オラクルも、6月11日にAI分野での需要好調を示し、翌日に13%高となり、上場来高値を更新した。
$ブロードコム(AVGO.US)$
事業内容半導体ソリューションとインフラストラクチャー・ソフトウェア(クラウドサービス含む)の二本柱。クラウドサービスは2022年に買収したVMwareが担う。AIブームの恩恵を受ける2つの事業を抱えている点は、同業他社と比較した際、ユニークの点と言える。
主要顧客 $アップル(AAPL.US)$に加え、カスタム半導体の自社開発を進んでいる $アルファベット A(GOOGL.US)$ $メタ プラットフォームズ A(META.US)$が並ぶ。つまり、ブロードコムは $アドバンスト マイクロ デバイシズ(AMD.US)$のように $エヌビディア(NVDA.US)$と真っ向から対決しているわけではないが、エヌビディアの主要顧客であるハイパースケーラー向けにカスタム半導体を作っている。6月12日に決算説明会で経営陣は、カスタムAI半導体の比率は高まっていると説明。ハイパースケーラーに対し、ネットワーク・オペレーティング・システムも提供。
エヌビディアの対抗馬にブロードコムが浮上?好決算で10%急騰のアドビは依然出遅れ鮮明
なお、上記の表で、ハイパースケーラー以外の米国株、 $デル テクノロジーズ C(DELL.US)$ $TD シネックス(SNX.US)$ $アロー エレクトロニクス(ARW.US)$はいずれもIT製品メーカー。デルは急落後、反発を試しており、TDシネックスとアローエレクトロニクスは株価が堅調に推移している。
●業績は好調
・2Q実績:売上高は124.9億ドルで、市場予想の120.6億ドルを上回る。1株当たり利益は10.96ドルで、市場予想の10.80ドルを上回る。AI需要とVMwareがけん引

・通期見通し:売上高は510億ドルで、市場予想の505.8億ドルを上回る。AI関連半導体の売上高は需要好調を反映し、予想を従来の100億ドルから110億ドルに上方修正。決算説明会で、あるアナリストが現状のままでも116億ドルになる見込みだと思うが、なぜ110億ドルなのかと質問。経営陣は「私の予想よりあなたの予想の方が正しいかもしれない」と回答。上振れの可能性を示唆した。
エヌビディアの対抗馬にブロードコムが浮上?好決算で10%急騰のアドビは依然出遅れ鮮明
●株式分割を発表
エヌビディアと同様に、ブロードコムは好決算とともに株式分割を発表(7月15日に1株につき10株の分割を実施)エヌビディアの事例からすると、分割実施までに株高が続く可能性があると期待されている。
なお、6月13日の米国市場では $スーパー マイクロ コンピューター(SMCI.US)$も12%上昇。ブロードコムの好決算を受け、同じくAIハードウェアを手掛けるスーパーマイクロにも見直し買いが入った。同時にスーパーマイクロもエヌビディアとブロードコムに追随し、株式分割を発表する可能性があるとの見方も浮上。同社はAIエンタープライズ・ソフトウェア向けに最適化された、すぐに導入可能な液体冷却 AIデータセンターを立ち上げている。同社株は3月中旬以降、利益確定売りで軟調だったが、新製品と分割期待を背景に見直し買いは続くかもしれない。
●アナリスト評価と目標株価
高評価と目標株価の引き上げが目立つ
・バークレイズ:(投資判断:オーバーウエート、目標株価:1500ドル⇒2000ドル
ブロードコムはAI(関連製品・サービス)の立ち上がり加速で、24年通期ガイダンスを引き上げた。また、VMwareを効率的に統合し続けている。"AIをプレイする最良の方法の1つであり続ける"だろう。
・パイパー・サンドラー(投資判断:オーバーウエート、目標株価1650ドル⇒2000ドル
カスタムAIアクセラレータとVMWareによって業績は予想を上回った。VMwareとの統合にはまだ成長の余地がある。
・ブルームバーグ・インテリジェンス:2Q売上が市場予想を上回ったのは、AIインフラ事業の好調さを示す。VMwareのタイムリーな統合も他の半導体セグメントの低迷を補っている。
・トゥルーイスト・セキュリティーズ(投資判断:買い、目標株価:1566ドル
AI製品の売上は31億ドルと予想の24億ドルを大幅に上回ったが、これは他の分野の軟調を示唆している。ただ、業績見通しについては小幅に引き上げる。
・エバーコアISI(投資判断:アウトパフォーム、目標株価:1620ドル
半導体ソリューションとインフラストラクチャー・ソフトウェアの両セグメントで予想を上回った。業績見通しを引き上げた。
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$アドビ(ADBE.US)$
●事業内容ソフトウエア会社。PDFの作成や編集などでおなじみの会社。主力のDocument Cloud部門では、PDFがビジネスと消費者のワークフローを⾃動化するための世界標準となっており、Acrobatはドキュメントの表⽰・編集・共有に最適なプラットフォームとなっている。Document Cloudの⽉間アクティブユーザー数は着実に増加している。
AI投入で新規獲得とマネタイズを強化中:ほぼすべての製品やサービスにAI機能の搭載を進めており、それによる新規獲得とマネタイズを強化している。その成果について懐疑的の見方もあったが、6月13日の決算内容はその懸念を払しょくした格好だ。経営陣は、自社製品にAI機能を組み込む取り組みが顧客の間で支持を集めていると表明。今後、「AIのパイプラインを収益化に変えることに注力していく」とした。AI製品・サービスのマネタイズは一段と進む可能性があると考えられる
●業績は、通期上方修正が好材料
・2Q実績:売上高は53.1億ドルで過去最高水準となり、市場予想の52.9億ドルを上回った。調整後1株利益は4.48ドルで、市場予想の4.40ドルを上回った。
・3Q予想:売上高は53.3億ドル~53.8億ドルで、市場予想の54億ドルをやや下振れた。
・通期売上高予想:従来の213億ドル~215億ドルから214億ドル~215億ドルへ上方修正した。調整後1株利益は4.50ドル~4.55ドルで市場予想の4.48ドルを上回った。
●アナリスト評価と目標株価
ポジティブ評価と目標株価引き上げが目立つ
・エバーコアISI(投資判断アウトパフォーム、目標株価650ドル)
投資家の間で議論が続いていることを考えると、アドビが通期売上高予想を上方修正したことは重要だ。また、Creative Cloud部門の価格設定の逆風が下半期は中立/追い風に変わったことから、下半期も引き続き力強い成長が続くとみている。
・RBCキャピタル・マーケッツ(投資判断:アウトパフォーム、目標株価600ドル)
強い決算だ。AIアプローチが新規顧客と既存顧客の両方に支持され、Creative Cloud、Document Cloud、Experience Cloud全体で力強い成長を示した。
・サードブリッジ:予想を上回る2Q実績と通期ガイダンス引き上げは、投資家から同社のAIツールの収益化が間もなく実現するだろうという熱い期待を引き出した。
エヌビディアの対抗馬にブロードコムが浮上?好決算で10%急騰のアドビは依然出遅れ鮮明
エヌビディアの対抗馬にブロードコムが浮上?好決算で10%急騰のアドビは依然出遅れ鮮明
24年6月14日作成 マーケットアナリスト Amelia
出所:会社資料およびBloombergよりmoomoo証券作成
免責事項:このコンテンツは、Moomoo Technologies Incが情報交換及び教育目的でのみ提供するものです。 さらに詳しい情報
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