SOX指数が調整中!今仕込むエヌビディアのサプライヤー銘柄、上昇余地をチェック!
$エヌビディア(NVDA.US$ の株価が1,100ドル台に乗せた。好決算とAI半導体をめぐる需要好調が株高を支えている。一方、エヌビディアやそのサプライヤーなどから構成しているSOX指数(フィラデルフィア半導体株指数)は、5月28日に史上最高値を更新した翌日に反落した。米長期金利の上昇を受けたリスク回避が背景にある。
他方、ファンダメンタルズに目を向けると、エヌビディアを筆頭する半導体株の業績見通しは総じて良好。エヌビディアのジェンスン・フアンCEOは5月22日の決算説明会で、最新AI半導体に対する需要は、2025年にかけて供給を上回る見込みだと示した。エヌビディアだけでなく、主要サプライヤーも業績面で恩恵を受けることとなろう。
今回は、エヌビディアに対する売上高比率が比較的高いサプライヤーで業績見通しも堅調な銘柄を確認してみた。SOX指数の調整時に仕込んでおきたい銘柄と言えよう。
エヌビディアの主要仕入先
Bloombergのサプライヤーリスト(※)に基づいて、エヌビディアの主要仕入先を確認してみると、下記の通りとなっている。
Bloombergのサプライヤーリスト(※)に基づいて、エヌビディアの主要仕入先を確認してみると、下記の通りとなっている。
(※Bloombergが各社の資料を基にまとめたもので、一部データは予想が含まれている。各社の資料の基準日は必ずしも一致しないため、主要仕入先リストはあくまでも参考データとなる。ただし、比較的最新の開示情報が元となっているため、現況に近いとも言えよう。)
エヌビディアの主要仕入先には、ファウンドリー世界最大手の $タイワン・セミコンダクター・マニュファクチャリング(TSM.US$やAIベースボードとGPUプラットフォームを製造する緯創資通、およびAI半導体メモリーで世界シェア1位と2位のSKハイニックスとサムスン電子など台湾や韓国の企業も多い。
米国企業では光通信業界に特化した受託製造会社の $ファブリネット(FN.US$や多様な産業向けにODM(他社ブランドによる製品を設計・製造)を手掛ける $フレクス(FLEX.US$、半導体のパッケージングおよびテストサービスを提供する $アムコー テクノロジー(AMKR.US$ 、およびAI半導体メモリー市場で世界シェア3位の $マイクロン テクノロジー(MU.US$ などがある。
主要仕入先の株価パフォーマンスはまちまち、エヌビディアに対する売上高比率が高い銘柄ほど堅調
エヌビディアの主要サプライヤーならエヌビディアの事業拡大に伴う恩恵が期待できるため、その株価も堅調と推測されよう。しかしながら、実際の株価パフォーマンスはまちまちだった。たとえば、TSMCが年初から5割上昇した一方、インテルは年初から4割下落している。
エヌビディアの主要サプライヤーならエヌビディアの事業拡大に伴う恩恵が期待できるため、その株価も堅調と推測されよう。しかしながら、実際の株価パフォーマンスはまちまちだった。たとえば、TSMCが年初から5割上昇した一方、インテルは年初から4割下落している。
インテルはエヌビディアのサプライヤーではあるものの、エヌビディアに対する売上高比率は0%~1%程度に過ぎない。インテルの業績はエヌビディアからの売上高に影響されるよりも、自身が主力としているパソコン向け半導体の売上高に大きく左右される。一方、TSMCの場合はエヌビディアからの売上高が全体の10%を占め、エヌビディア製AI半導体の需要好調による恩恵ははるかに大きい。
エヌビディアからの恩恵が期待できるサプライヤー銘柄の上昇余地と業績見通し
以下では、エヌビディアに対する売上高比率が比較的高い銘柄(米国上場株)について、業績見通しや株価の上昇余地(目標株価との乖離率)を確認してみた。加えて、現状ではエヌビディアに対する売上高比率は高くないが、足元でエヌビディアとの協業を強化しており、これから恩恵が大きくなりそうな銘柄も付け加えた。たとえば、マイクロンやデルがこれに当たる。
以下では、エヌビディアに対する売上高比率が比較的高い銘柄(米国上場株)について、業績見通しや株価の上昇余地(目標株価との乖離率)を確認してみた。加えて、現状ではエヌビディアに対する売上高比率は高くないが、足元でエヌビディアとの協業を強化しており、これから恩恵が大きくなりそうな銘柄も付け加えた。たとえば、マイクロンやデルがこれに当たる。
●マイクロンは、今年2月にエヌビディアのAI半導体に使用されるHBM(広帯域メモリー)の量産を開始した。また今回の決算発表では、AIソフトウェアをめぐる需要の堅調さを反映し、市場予想を上回る業績予想を示した。
●デルは、5月20日に「Dell Technologies World」のイベントでエヌビディアとの協業強化を発表した(※)。
●デルは、5月20日に「Dell Technologies World」のイベントでエヌビディアとの協業強化を発表した(※)。
(※詳細は5月21日付の「エヌビディア決算間近!!決算発表の前に知っておきたいこと、および「AI祭り」の最新動向」を参照されたい。)
政府機関や企業向けに強みを持つデルは、AIの導入(エヌビディア製AI半導体搭載の製品の導入)が政府機関と企業へ広がる中、その恩恵が期待できよう。また、AI PCの普及による業績拡大も見込まれている。 $マイクロソフト(MSFT.US$とも提携しているデルは5月20日に、「Copilot+ AI PC」5製品を発表した。
上記の表からすると、目標株価との乖離率に加え、今後2会計年度の業績予想も加味してみた場合、半導体のパッケージングおよびテストサービスを提供する $アムコー テクノロジー(AMKR.US$ やファウンドリー世界最大手の $タイワン・セミコンダクター・マニュファクチャリング(TSM.US$、メモリ大手の $マイクロン テクノロジー(MU.US$ などは投資妙味がありそうだ。
総合IT企業の $デル テクノロジーズ C(DELL.US$は、株価がすでに目標株価を上回っているが、 $エヌビディア(NVDA.US$ 製品の政府機関や企業の導入拡大、およびAI PCの普及による恩恵期待を踏まえると、アナリストたちが今後目標株価の引き上げる可能性もあろう。デルも調整時は押し目買いの有力候補として注目に値すると考えられる。
24年5月30日作成 マーケット・アナリスト Amelia
出所:Bloombergよりmoomoo証券作成
出所:Bloombergよりmoomoo証券作成
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