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資本剰余金を原資とする配当とは何ですか

配当金は、通常、会社が稼いだ利益(利益剰余金)から配当が行われますが、配当原資が「資本剰余金」である場合には税金の取扱いが通常とは異なります。
「利益剰余金」を原資とする配当の場合には配当所得となりますが、「資本剰余金」を原資とする配当の場合には保有株式の一部を譲渡したものとみなします。(これを「みなし譲渡」と言います。)また、「みなし譲渡」による利益は「みなし譲渡損益」として、譲渡所得として計算されます。
※ただし、該当銘柄の純資産減少割合によって、譲渡損益額は変わります。
※「資本剰余金」を原資とする配当であっても、税法上、「資本の払い戻し」に該当しない「みなし配当」部分は配当所得に該当します。
※資本剰余金を原資とする配当については、通常、発行会社から株主宛ての「配当金に関するご案内」等の文書にて、資本剰余金を原資とする配当である旨、みなし配当の額および純資産の減少割合等が案内されます。また、比例配分方式をご選択されている場合には、株式等配当金のお知らせとして、支払開始日に報告書が交付されます。

また、特定口座における「みなし譲渡損益」は年間譲渡損益に含むため、「特定口座源泉徴収あり」の場合は、当社にて税額計算をして必要金額を徴収いたします。「特定口座源泉徴収なし」、「一般口座」をご利用の場合は、譲渡損益として確定申告が必要です。

取得価格の調整とみなし譲渡損益の計算例

保有数量:1,000株
修正前の1株あたり平均取得単価:2,000円
純資産減少割合:0.1
資本剰余金からの配当額:1株あたり500円(うち、みなし配当金は1株あたり100円)

①資本の払戻しに係る取得価格の調整
修正後の1株あたり平均取得単価=修正前の1株あたり平均取得単価-(修正前の1株あたり平均取得単価×純資産減少割合)
⇒2,000円-(2,000円×0.1)=1,800円

②資本の払戻しに係るみなし譲渡所得等の計算(一般口座でのみなし譲渡)
収入とみなされる金額(資本剰余金からの配当額-みなし配当額)×株数
⇒(500円-100円)×1,000株=400,000円
取得価格(修正前の1株あたり平均取得単価×純資産減少割合)×株数
⇒(2,000円×0.1)×1,000株=200,000円
・みなし譲渡損益=収入とみなされる金額-取得単価
⇒400,000円-200,000円=200,000円
※特定口座内であれば、特定口座内で損益通算され、税金が計算されます。