外国株式は特定口座において、国内株式、投資信託と損益通算をするため、損益を日本円で計算します。購入日と売却日それぞれの適用為替レートで取得単価、譲渡価額、手数料を円換算して算出いたします。
【1】取得単価の算出方法
現物取引の取得単価の計算方法は以下のとおりです。
取得費(円)=「約定金額(外貨)+手数料(外貨)+消費税(外貨)」×適用為替レート
取得単価(円)=取得費(円)÷「数量」
※取得単価(円)は(小数点切り上げ)
適用為替レートは国内金融機関のTTSレート
【2】譲渡損益の算出方法
現物取引の譲渡損益の計算方法は以下のとおりです。
譲渡価額=約定価格(外貨)×数量×適用為替レート
譲渡損益=譲渡価額-取得費-「売却時手数料(外貨)×適用為替レート」
※譲渡損益(円)は(小数点切り上げ)
適用為替レートは国内金融機関のTTBレート
【3】計算例
10/18 アップル株 200ドルで5株を購入し(適用為替レートは149.50円/1ドル)、10/21アップル株 210ドルで5株(適用為替レートは150円/1ドル)を売却したとします。(手数料考慮しない場合は以下の計算になります)
日付 | 方向 | 適用為替レート | 約定価格 | 数量 | 約定代金(円換算) |
10/18 | 購入 | 149.50円 | 200ドル | 5株 | 149,500円 |
10/21 | 売却 | 150円 | 210ドル | 5株 | 157,500円 |
譲渡損益(売却-購入) | 8,000円 |
源泉徴収ありの口座でしたら8000円の利益に対して20.315%の税率が適用され源泉徴収されます。
以下のような計算ではありませんのでご注意ください。
(210-200)×5株×150=7500円
8000円と7500円の差は為替差損益の分です。
※外国株式取引は単純に売却日の為替適用レートのみを使って計算するのではなく、購入日の為替適用レートで取得費を換算し、売却日の為替適用レートで売却価額を換算します。
【4】譲渡益税の徴収および還付方法
特定口座「源泉徴収あり」をご選択のお客さまについては、その他の金融商品と損益通算後の年初からの譲渡益に対して20.315%を乗じた譲渡益税と、年初から徴収している譲渡益税相当額から徴収額または還付額を算出し、取引の都度に証券総合口座から入出金します。
売却日は譲渡益税を仮計算して拘束します。翌営業日16時頃年間税金を再計算して多めに拘束した税金を開放します。
年間損益を通算し、利益が出てから初めて源泉徴収されます。
なお、年間損益を通算して損失が出た場合、配当金源泉徴収税の還付は翌年1月中旬ごろになります。
年間損益がマイナスである場合は確定申告することで3年間損失繰越ができます。
取引 | 都度 | 約定日 | 年間損益通算 | 源泉徴収・還付(受渡日) |
1回目取引 | 損失 | - | 損失 | 徴収なし |
2回目取引 | 利益 | 税金仮拘束 | 損失 | 徴収なし |
3回目取引 | 利益 | 税金仮拘束 | 利益 | 徴収あり |
4回目取引 | 損失 | - | 利益 | 還付あり |